個人・法人の生命保険見直し、資産運用のリスク




【リスクとは何か?】




たとえば、 300 万円のお金が 250 万円に減ってしまうこと。この元本を割れることがリスクだと思っている人が多いのではないでしょうか。でも実は、投資におけるリスクは必ずしもそうではないんです。



お金が減ること自体がリスクなのではなくて、 上がったり下がったり価格が動く、そのブレ自体がリスクなんです。 ブレはプラスにもマイナスにも動きます。たとえばそのファンドが、 10 %の利益を生むだろう、と思った場合は、当然、それはマイナスにも 10 %動く可能性があるわけです。



銀行預金だったらブレはないですよね。実際のブレは銀行が預金者の代わりに、債券運用などで引き受けています。じゃあ預金にはデメリットはないのかと言えば、そんなことはない。どんな薬にも「副作用」があるのと同じように、どんな金融商品にも、メリットとデメリットはあるわけです。よく「儲かった、儲かった!」と儲かった話ばかりする人がいますが、プラスにだけなる商品はあり得ません。必ずプラスになる可能性と同じだけ、マイナスになる可能性もあるんです。そのブレをどう自分が捉えるかが、リスクとの付き合い方ということになります。

「元本確保のデメリット」に触れたいと思います。

20 年前の 100 万円と今の 100 万円は価値が違います。 20 年前に 100 万円で買えたものは、今はその値段では買えません。つまり、 100 万円という額面は同じだったとしても、お金の価値は下がっているわけです。これをインフレリスクといいます。従って一番デメリットが大きいのは、金利も何も付かない「タンス預金」。これはお金の価値が下がった時(物価が上がった時)に一番ダメージを受けます。保険も「固定金利」のものがほとんどですから、低金利の時代に購入したものは価値が目減りする可能性が大きい。銀行の普通預金も物価のスピードに追いつかないですから、価値は目減りします。もちろん昨日今日で 100 万円の価値が下がるわけではありませんが、長い目で見ると、元本を確保しているだけではそのお金の価値は守れないことになります。


【投資する必要性はある?ない?】


そもそも、あなたに投資する必要はあるんでしょうか?

これを知るためには、あなたはあと何年生きて、いくらお金を使いたいかということを考える必要があります。

いくら私でも、 80 歳の人にあと何年生きると思うかなんてことは、もちろん聞きませんよ(笑)。もし 80 歳の時点で、ある程度のお金を持っているのであれば、この人にはブレのある運用は必要ありませんね。仮に 90 歳まで生きたとしても、 100 万円の価値が大幅に変わって困るということはないだろう、と想像できますからね。



では、今 20 歳の人ではどうでしょうか?  80 歳まで生きるとすると、残りの人生はあと 60 年もあります。その 60 年の間に、 100 万円の価値がどれだけ変わるかなんて、誰も想像できません。ではその 60 年間、 100 万円を全くブレのないところに置いておいたらどうなるのか、ということを想像してみてください。



60 年前の日本と言ったら、終戦直後の話です。その頃の貨幣価値を考えたら、今とずいぶん乖離していることは分かりますよね? 30 年でも違いは分かると思います。これからの日本は食糧や資源の輸入問題などで、物価は上がっていく傾向にあります。さらに少子高齢化問題。日本の人口は減って、 GDP が落ち、国力は下がる可能性が高い。そういった大きな流れを若い人ほど考え、経済的にどんな影響を受けるのか意識する必要があると思います。

残りの人生いくらお金を使いたいかを考えてみましょう。たとえば、年間 300 万円使いたいとしましょうか。今あなたが 30 歳だったとして、それであと 50 年生きるとすれば、合計は 1 億 5000 万円になります。そのうち、自分で稼げるお金はいくらか、年金はどれくらい入ってくるかを考えて、足りているのであれば、投資はしなくてもいいかもしれない。そんなにブレの大きいものを選ばなくてもいいわけです。




でも、「家も買いたい。子どもも三人大学へ行かせたい。」ということになって、結果全然足りないのであれば、収入をうんと増やすか、大きな支出をガマンするか、ある程度のリスクを受け入れて資産運用をするか、しかないわけです。

「わからないものに手を出さない」なんて言ってる場合じゃないと思いませんか?

投資で「何を買うか」と商品で悩むのは、一番最後にすることなんです。これを最初に「商品ありき」で考えるからわからなくなる。保険も同じです。

投資のことなんて何も考えていない人に、窓口でいきなり投資商品を勧めるのって、おかしいと思いませんか?一番はじめに考えなくちゃいけないのは、自分がこれからどういうスタイルで投資をしていこうか、ということなんです。どの程度のリスクを取って、どの程度のリターンを期待するのか。先ほどから書いているように、これはやってみなくてはわかりません。まずはならし運転からスタートしましょう。