
【安い保険がいい保険というわけではない】

いい商品もたくさん出ています。でもここで、ひとつひとつの保険を個別に取り上げて、「これは良い」「これは悪い」などと言うのは、全く意味がないと思っています。
保険に限らず金融商品というのは、メリットとデメリットを必ず併せ持っています。販売する側の人間はその立場によって、メリットとデメリットを無意識のうちに使い分けます。 たとえば保険の見直しの場合、仮にA生命の社員や代理店に相談したのであれば、他の保険会社は競争相手ですから、他社商品のデメリットを強く指摘します。何もわからないお客様はデメリットだけを見て、メリットの部分を理解せずにいきなり保険を解約したりします。そんな乱暴な「保険の見直し」の例を最近よく目にします。自分も含めて保険商品を扱うFPはこのことをよくわきまえてコンサルティングをしなければいけないと、常に思っています。
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保険料についても、確かに会社によって若干差があります。しかし「A社よりもB社の方が月100円安い! だから、B社の方がいいですね」なんていう比較は果たして意味があるのでしょうか?保険料が安いのにも高いのにも実はそれぞれ理由があります。高いものにはそれなりの付加価値がついていることもよくあります。当たり前のことですよね。その付加価値を知らずして、保険を批判するFPが最近多いように思います。実務に精通していないとわからないと思います。

一番大事な事は、自分にとってその保障が必要なのか必要ではないのか、判断するということです。それには将来の自分をイメージするという作業が必要です。保険は「必要なものを必要な分だけ買う」ということ。その判断ができないときはやはりプロのナビゲーターが必要でしょう。保険はかなり高い買い物ですから。
人生はいろいろ変化していくものです。子どもが生まれたり、自分自身が転職したり、考え方が変わったりと、自分が望んでも望まなくても、常に変わっていきます。その変化の時に、ちゃんと保険をメンテナンスできる状態になっているかどうか、というのが大切なんです。保険に入ったまま、入りっぱなしというのが一番怖いですね。これは資産運用でも同じですけど、見張りをする人間が必要だと思います。
【保険商品は柔軟性があった方がいい】
保険に入る時は、一社ですべてカバーする必要はありません。保険会社によって扱っている商品はさまざまですから、「いいとこ取り」をした方が得なんです。
電化製品だって、家中のものが全部同じメーカーなんてことはないでしょう?保険だっていろいろ混じっていていいんです。
私は現在生命保険会社5社の商品を扱っていますが、あえてその5社を選んでいる基準は、給付などにおいて信頼がおけることはもちろんですが、商品のバリエーションが豊富で、「柔軟性」があるということです。たとえば、定期保険を途中で終身保険に切り替えるとか、一部分だけ年金として受け取るとか、そういうことができる会社とできない会社があります。
前にも述べたように、人生は計画通りにはいかないし、どんどん変わっていくものです。途中で見直しをした時に、より選択肢の多い中から選べる保険会社なら、必要に応じて変えることができ、無駄のない保険のかけ方ができるでしょう。 |
【優先順位を考えよう】
最初にも書きましたが、どんな商品にも長所と短所があります。保険を選ぶ時には、そのどっちも分かっていて、選ぶということが重要です。
長所も短所も両方分かった上で、じゃあ、自分の優先順位はどこにあるんだろう、ということです。たとえば、一番優先しているところが「医療保障の充実」だったとして、その保険でそれがカバーできないのであれば、それは考えなくてはいけないかもしれません。けれど、それが「安い保険料で、死亡保障が充実」ということが優先順位の高いことだったとして、その保険でカバーできるのであれば、仮にほんの少しいい商品があったとしても、全部を解約して大きく変える必要はないと思うんです。
【あなたの保険は短所ばかりじゃない】
あなたが今入っている保険に加入したときのいきさつを思い出してください。きっと大切な家族のために、将来の自分のために保険に入ろう、と思ったはずです。たくさんある保険の中から今の保険を選んだのは、あなたとご縁があったからです。おそらくその時の営業の人はあなたのためにプランを一生懸命考えてくれたはずです。

だって自分に万が一のことがあって、遺される家族のことを思わないのであれば、将来の自分を大切に思わないのであれば、保険には入りませんからね。
今入っている保険のいいところをまず確認してください。保険の見直しをする前に、「この保険はこういう風に(家族のことを)思って、入ったんだよな」というのを思い出してもらいたい。その上で、これからの将来の事を考えて、その時にこの保険で対応できるかどうかを一緒に検討し、一番いいと思えるプランを見つけてほしいと思います。
【保険に対する想い】
余談になりますが、私が昔、ある大きい酒屋さんに行った時のことです。ふと、「そういえばあのお酒はあるかな〜」と気になって、お店の人に聞いてみたんですね。そうしたら、「うちは、あんな甘くてベタベタしたお酒は置いていませんよ!」って言われてしまったんですね。
確かにそのお酒、そんなに美味しいお酒じゃないんです。それは知っているけど、そのお酒を飲んだときの思い出があって、久しぶりに思い出して飲んでみたくなったんですね。でも、相手はそんなことは知らないわけです。それで、そんな言葉が出てきたんですね。
そう言われたらそれでおしまい、ですよね。美味しいか美味しくないかとか、値段が高いか安いかだけじゃなくて、そのお酒に対する想いがあったんです。
保険もそれと似ているところがあると思うんですよ。その保険に入った時の、いきさつや想いというものが。だからその今入っているものを、はじめから全否定するようなことはしたくないんです。
将来のことは誰にもわかりません。だから保険にパーフェクトなんてあり得ないんです。あなたの心配事は何ですか?
何のために保険に入るのでしょうか?
そういう優先順位を一緒に考えて、今ある保険のいいところを生かした、あなたサイズの保険プランを見つけましょう。
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